国税庁から平成26事務年度の相続調査状況が公表されています。
相続の調査は亡くなってから2~3年後に来ることが多いので平成24年に発生した相続が中心です。
① 調査件数:12406件…申告した人約52000件のうち4件に1件で調査
② 修正件数:10151件…81.8%で修正や更正あり
③ 1件当り:2657万円の申告漏れ、税額で540万円
④ 修正内容:預金35.7%、有価証券15.1%、土地12.7%
⑤ 海外調査:調査件数が過去最多。北米(44%)、アジア(26%)の漏れが多い
調査事例として次のようなものも公表されています。
<事例1>
亡くなる前日及び当日に預金を引き出し、基礎控除以下に圧縮して無申告
⇒申告漏れ2.9億円、追徴税額6400万円
<事例2>
ATMで50万円×200回=1億円を出金して貸金庫で保管
⇒申告漏れ1.5億円、追徴税額1800万円
<事例3>
事業収入を家族の口座へ入金。収入の割に預金が少ないため調査
⇒申告漏れ5億円、追徴税額2.2億円
<事例4>
海外不動産を申告から除外。海外送金の支払調書から調査
⇒申告漏れ2600万円、追徴税額1200万円
「ばれへんやろ」と考えて申告していない事例が紹介されていますが、プロから見ればミエミエのものばかりです。
上手に節税する方法はいろいろありますのであまりミエミエのことはしない(特に多額には)ことをお薦めします。