新紙幣発行とキャッシュレス化

posted by 2024.07.4

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 新紙幣が7月3日に発行されましたが、これを読んでいる方の中には既に手にされている方もおられるのでしょうか。

 五千円札と千円札は20年ぶり、一万円札は40年ぶりの肖像画変更だけに「お金=諭吉」のイメージが強いですが、じきに慣れるのでしょう。
なかなかないことなので記事のネタにしたいところですが、正直あまり税金とは絡んできません。
タンス預金があぶり出されて相続税が大変!みたいな記事もたまに見かけますが、大きいお金を動かせば目立つのは当たり前なので、新紙幣だからというのはそれほどないように思います。

 

 20年前と比べるとそれほど盛り上がっていないのはキャッシュレス化が進んだこともあります。
消費者のキャッシュレス比率20年前は13%でしたが、今では39%と約3倍になっています。
クレジットカードの枚数が約1.5倍になっていることもありますが、スマホ決済の普及もキャッシュレス比率のアップに貢献しています。

 税金の支払も同じような状況で、令和4年実績では国税35.9%、地方税31%がキャッシュレス納付となっています。
国や地方としては行政効率化によるコスト削減の見地からキャッシュレス納付を推進しています。
納税者としても銀行の支店も減ってますし、時間や場所を選ばないキャッシュレス納付はメリットが大きく、今後も増えていきそうです。

 

<国税のキャッシュレス納付>

・振替納税(所得税のみ)
・ダイレクト納付
・ネットバンキング
・クレジットカード納付
・スマホアプリ納付

 法人の場合は最初は手間と時間がかかりますが、ダイレクト納付が電子申告とも直接連動していて最も便利です。
クレジットカードやスマホアプリは上限金額がある関係でどちらかというと個人向けです。
ポイントがついて手数料のかからないPAYPAYが今後増えていきそうです。

 

<地方税のキャッシュレス納付>

・振替納税(固定資産税や個人事業税で多い)
・ダイレクト納付
・ネットバンキング
・クレジットカード納付
・スマホアプリ納付(eLーQRが便利)

 税目によってキャッシュレス納付比率に10%~50%の幅があります。
件数の多い住民税の特別徴収がダイレクト納付になれば、キャッシュレス納付比率は上がっていきそうです。