前回の続きで社会保険と国民健康保険の保障内容の違いについて見ていきます。
<両方にあるもの>
・高額療養費
・出産育児一時金(原則50万円)
・葬祭費(埋葬料)5万円
・医療費の窓口負担は同一 ※
※窓口負担
・6歳未満 :2割
・6~69歳 :3割
・70~74歳:原則2割(現役並み所得は3割)…課税所得145万円以上
・75歳以上 :原則1割(一定以上で2割、現役並みで3割)…”一定以上”は単身なら年収200万円以上
<社会保険にのみあるもの>
・傷病手当金(標準報酬月額の2/3 × 4日目~最長1年6か月)
・出産手当金(標準報酬月額の6割 × 産前6週産後8週)
・家族埋葬料 5万円
・産休期間の保険料免除 ※
※改正により令和6年からは国保でも免除
国民健康保険には傷病手当金や出産手当金がないことから、福利厚生の部分で差が出てきます。なお育休手当(育児休業給付金)は雇用保険から出るので健康保険とは関係ありません。
社会保険が任意加入の事業者や本人が勤務時間を調整して社会保険に加入しない場合には、保険料の比較だけでなく保障内容や募集への影響も考慮して考えていく必要がありそうです。