2019年からインターネットで事前に納税できる制度を拡充する、という報道が出ていました。
従来の予納制度は「6ヶ月前から」でしたが「1年前から」に延びます。
フリーランスや農家など収入に変動がある人も資金に余裕があるときに納めやすくなります。
カード会社のボーナス払いやリボ払いのように支払方法を多様化させて、納税意欲を引き上げるのが狙いのようです。
自宅のパソコンで事前に納付時期や納付額を設定するので、毎月定額で引き落とし、というのも可能です。
あくまで事前納税なので設定額が落ちなくても延滞税はなしで、多すぎて還付になっても還付加算金はありません。
ところで「従来の予納制度」って何?
長年仕事をしてますがちょっと聞いたことがありません。
国税庁のホームページにも用紙がありません。
それもそのはず税務署の人もあまり知らない制度のようです。
内容的には確定していない税金をあらかじめ払うというものですが、現行制度は税務調査の時に稀に使われています。
指摘を受けた項目がいくつかあって、調査が終了するのはまだまだ先だけど確実に修正せざるを得ない項目がある場合。
確実に修正する部分だけ先に納税することにより、日割りの延滞税を少なくできます。
従来はマニアックな制度でしたが、設計し直して納税の利便性向上につなげたいようです。
ただ「どうせ払うなら先に払っとこ」という奇特な人は少ないように思います。
資金繰りの面からも資金運用の面からも納税時期は遅ければ遅い方がいい、というのが経営者心理なので。