前回の続きで4つの利益の後半、経常利益と当期純利益を見ていきます。
③ 経常利益(別名:ケイツネ)
<計算>
営業利益+営業外利益-営業外損失
営業外利益:受取利息、配当、雑収入等
営業外損失:支払利息、雑損失等
<何が分かる?>
本業の利益である営業利益に借入など財務的な要素を加えているので事業全体の損益が分かります。
<誰が注目?>
最も重要な指標であるため、各種の経営分析にも使われます。
上場企業では経常利益を中心に決算発表されますし、非上場企業においても金融機関や取引先はまず経常利益を見て会社の業績を判断します。
④ 当期純利益(別名:税引後利益、最終利益)
<計算>
経常利益+特別利益-特別損失-法人税等
特別利益:固定資産売却益、投資有価証券売却益等
特別損失:固定資産除売却損、災害損失等
<何が分かる?>
臨時的な損益と税金を考慮した利益を表示しているので最終的な利益としていくら残ったかが分かります。
赤字はもちろん良くはないですが経常利益がプラスで特別損失でマイナスになっている場合は来期以降の回復が読み取れます。
<誰が注目?>
当期純利益を元に配当をするので投資家が注目しています。
売上だけでなくそれぞれの利益の意味合いを理解することで自社の経営への理解も深まりますし、しっかり説明することで銀行や取引先との関係強化にもつながると考えられます。