個人事業をしていた方が会社を作ることを”法人成り”と言いますが、その際に忘れがちな税金が事業税と消費税。
個人事業としての最後の申告なので経費の入れ忘れや税金の払い漏れで税務署に指摘されないよう注意が必要です。
1.事業税
事業税は確定申告をした翌年の8月11月に納付書が届くので払った時の経費にします。
ところが法人化した場合、翌年の個人事業はありません。
個人の税金を法人で経費にすることはあり得ないので何もしなければどこでも経費に落とせないことになります。
そこで事業税を逆算して個人としての最後の確定申告の中で経費にします。
① 通常の事業税の計算
(青色申告特別控除前の所得金額-290万円)×5%
所得に青色申告特別控除の10万円or65万円を足し戻して計算します。
② 個人事業を廃業した場合の逆算
(青色申告特別控除前の所得金額-290万円)×5%÷105%
最後の「÷105%」は経費になることを考慮した逆算です。
これを入れないと計算が循環して数字が動いてしまいます。
なお「290万円」の部分は月割りするので6月で個人事業を廃業して法人成りした場合は「145万円」になります。
事業税を入れ忘れた場合、”更正の請求”をすれば税金は取り返せますが手間ですので最後の確定申告で忘れないように経費にしておきましょう。
消費税の注意点は次回に続きます。