前回の続きで万博に出展や協賛をした側の処理を見ていきます。
2.出展・協賛費用
① 出展関連
・パビリオン建設費:開催期間で按分
・運営費:支出時の損金(経費)
・撤去費:撤去時の損金(経費)
・敷地利用料等:引渡日~閉会日で期間按分
・バーチャル展示:コンテンツ制作費用を展示期間で按分。その後も継続して使う場合は無形固定資産のソフトウェアに準じて5年で償却
大阪・関西万博の開催期間は2025年4月13日~2025年10月13日の184日間なので、期間按分するものはこの期間を基準にします。
経費処理する場合の科目は「広告宣伝費」になります。
② 協賛
・協賛金:契約日~閉会日で期間按分
協賛の特典としては、金額に応じてキャラクター使用料や協会ホームページへの社名掲載など様々なものがありますが、それぞれに金額の内訳はないため、期間に応じて経費処理します。
・施設や物品の提供:協賛期間または提供日~閉会日で期間按分
・無償貸与:固定資産本体は通常どおり減価償却、搬入や設置費用は協賛期間で期間按分、撤去費用は撤去時の損金
・役務提供:協賛期間で期間按分
従業員を派遣する場合、給料については通常どおり出ているだけなので特に処理は必要ありません。派遣に関連する費用についても通常どおり減価償却費やその都度の損金で処理します。
出展、協賛ともそれほど特殊な処理ではなく、基本的には広告宣伝費扱いで、期間が長期に及ぶものも後ろが決まっているだけに開催期間内で処理も完結します。