円安になると輸入品が高くなったり、海外に行った際の支払額が増えたりするデメリットがありますが、外貨建資産を持っている場合は価値が上がるメリットがあります。
単純に計算すると1ドル100円で1万ドル(100万円)外貨預金していれば、今の価値は140万円となり、40万円の為替差益が発生していることになります。
外貨預金に関する税金に関してケースごとに確認しておきます。
① 利息の受け取り
・利子所得に該当
・国税15.315%と地方税5%が源泉徴収される
・確定申告不要
② 円転
<為替差益>
・雑所得(総合課税)に該当
・他の所得と合算して所得税5~45%、地方税10%が課税される
・給与所得者の場合、年20万円以上の利益があれば確定申告必要
<為替差損>
・給与などと損益通算不可(家事費扱い)
・雑所得の中では損益通算可能
③ 満期
・同じ外貨のまま継続して預け入れた場合は為替差損益を認識しない(確定申告不要)
・銀行を変更した場合も外貨のままであれば、同様に為替差損益を認識しない。
・別の外貨に換えて預金した場合は為替差損益を認識する
④ 相続や贈与
・相続や贈与の時点で時価評価して課税
・預けていた銀行の電信買相場(TTB)で評価
円安で為替差益が出ていたとしても円転しない限り所得税は課税されません。ただし為替差益が出てるなら今のうちに贈与しておこうと思っても現在のレートで課税されてしまいます。