電車移動の密を避けるために車を使う機会が増えていることもあり、車の買い替えの相談を受けることが増えました。
車の買い替えのスパンは車検のタイミングである5年や7年が多いかと思いきや、平均では8.5年だそうです。
では税務上何年で経費になるかいうと車の種類によって異なります。
・乗用車 :6年(商用車ナンバーも同じ)
・軽自動車:4年(トラックでも同じ)
・ダンプ式トラック:4年(荷台が斜めに上がるタイプ)
・その他のトラック:5年
・二輪車 :3年(原付含む)
・自転車 :2年
運送業用のものや特殊自動車は別に耐用年数が定められています。
原付や自転車については単価が30万円未満であれば、少額減価償却資産として1年で経費にできます。
節税の観点で車を買う場合は、定額法か定率法か、新車か中古か、いつの時点で買うかという点が関係してきます。
① 定額法か定率法か
6年の乗用車で考える場合、定額法の償却率は「0.167」、定率法の償却率は「0.333」です。
100万円の車なら初年度償却費は定額法が167,000円、定率法が333,000円と倍変わります。
法人は定率法になっている会社が多いと思いますが、個人事業者は定額法のままのケースも多いので節税の観点では定率法への変更を検討する余地があります。
② 新車か中古か
中古資産は使った分、耐用年数が短くなります。
シンプルに言うと、4年落ちの乗用車の耐用年数は2年です。
定率法2年の償却率は「1.000」なので買った年に全額経費になります。
③ いつの時点で買うか
②で償却率1.000なら全額経費になると書きましたが、償却費は月割り計算するので買った時期によって変わります。
個人なら1月に買えば全額経費になりますが、12月に慌てて買っても1か月分しか償却できないので、100万円の車でも83,333円しか償却費にできません。
なお、購入時の諸費用や自賠責保険料については買った年の経費になるので、個人事業者で年末ギリギリの納車(申込みや支払いだけでは×)になったとしてもそれなりの効果はあります。