日本政策金融公庫を中心に政府系金融機関への相談と融資実行が急増していますが、商工中金と商工会議所(マル経融資)での制度も始まっているのでご紹介します。
【概要】
商工中金は公庫の中小事業枠と類似の制度です。マル経融資は商工会議所の指導を受けて日本政策金融公庫から受ける融資で、融資限度は公庫より少ないですが、金利はやや低くなっています。
① 商工中金による危機対応融資(中規模法人向け)
【融資対象】
・最近1か月の売上が前年又は前々年に比べ、5%以上減少。
・前年同月がない場合は過去3か月の平均売上等と比較。
【資金使途と返済期間】
・運転資金:15年以内(うち5年据置可能)
・設備資金:20年以内(うち5年据置可能)
【担保】
・無担保
【融資限度】
・3億円
【金利(固定・一律)】
・当初3年0.21%(▲0.9%)、4年目以降1.11%
※利下げ限度は1億円
② 商工中金による特別利子補給制度
【適用対象】
①の貸付けを受けた中小事業者で次の要件を満たす方
・小規模法人:売上15%減
・中小企業者:売上20%減
※小規模は、卸小売サービス業で従業員5人以下、製造建設運輸その他で従業員20人以下。
【利子補給】
・期間:借入当初3年間
・補給上限:1億円
※①②とも令和2年3月19日以降に商工中金で借入を行った方で要件を満たしていれば遡及適用が可能です。
③ 商工会議所のマル経融資(小規模事業者向け)
【融資対象】
・最近1か月の売上が前年又は前々年に比べ、5%以上減少。
【資金使途と返済期間】
・運転資金: 7年以内(うち3年据置可能)
・設備資金:10年以内(うち4年据置可能)
【担保】
・無担保
【融資限度】
・別枠1000万円
【金利(固定・一律)】
・当初3年0.31%(▲0.9%)、4年目以降1.21%
※利下げ限度は公庫融資の合計で3000万円
公庫だけではパンクするので商工中金や商工会議所でも似た制度を展開しています。
従来からお付き合いがあれば審査もスムーズですので、まずは相談してみましょう。